2007.10.3

9月初旬、サロン二店舗目オープン。
二店舗目は、ドミナント戦略で一店舗目の真向かいに出したのだが
当初予測したほど収益が伸びない。

むろん、出したなりに2割3割増の収益は出ているのものの、単純な話
売り上げ2倍にはならんので、市場が拡大するまでじっくり進める。
この物件はとりあえず保持しつつ、ただいま3店舗目を物色中だが、
税理士からはスピード早すぎると指摘されつつ。

いやいや、向こう3年で10店舗ぐらい作ってゆかないと、やる意味ないから。
前にビデオショップを実質2年半弱で11店舗持ったときは、複数店舗持っている
会社を買収しながら効率よく店を増やしていったんだが、それを考えれば
本当にチンタラペース。とはいえ、今回はほとんど自分で動いてないし、
「市場は我々が作る」というコンセプトを持って他の店がやらないことを日々
考えつつ進めているので、どうしても試行錯誤の模索は続く次第。

とりあえず先日、誰かエステサロン経営不振で悩んでいる人がいたら声を
かけてくださいとあちこちで話をしていたら、年内に表参道付近で
新規オープンするヘッドスパサロンをプロデュースしてもらえないかという
仕事が入ってきた。
エステとは全く関係ないアニメ制作会社から紹介されたんだが、言ってみるもんだね。

わしは物事が上手く進むためには、運と縁が重要だと思ってる。
どんなに優秀な才能持っていても巡り合わせが悪ければ上手くゆかないものだし、
ちょっと無理めな案件でも、何かピンと来る直感があれば、とにかく動く。

今回の案件も、青山じゃなくて原宿でスパかよと最初は難色示したんだが、
タイミングよく一緒に働けるスタッフが集まってくれたのと、普通だと月数百万する
物件なのに、実はスタッフの親御さんが偶然にもその物件の大家さんで、相場より
相当格安で借りられることになったので、自分の運気を信じてGoです。

で、こちらは現在、主要スタッフに店内のデザインテイストを伝えつつ、メニューや
店舗レイアウトの作成を指示しながら、現場を回せる人材の確保で日々面接。
お金出すクライアントからは、毎月売り上げに応じたコンサルフィーを頂く話を進めてる。
いつものパターンながら従来のやり方と大きく異なるのは、自分はあくまでも
スタッフを指示・教育する経営者に徹し、自身は動かないことをテーマにしている点だ。

さらに、店舗に付随する物販の販売権利も獲得したので、これだけでも社員は
食ってゆけるようになると思う。その辺はしっかり抑えて、コンサルフィーは低めで
うちは物販で利益を出すといったトータルバランスで見ているので、ローリスク。

自分は元々、お金のために働くことよりも、自己実現の延長で仕事している部分が大きい。
特に今回の事業は、いかに多くの人に喜びをもたらすことが出来るかを重点的に見ている。
お陰で今、うちに所属しているエステティシャンだけでも30人近くになっているし、
スタッフも毎日仕事が楽しいということで、ほとんど辞めない。
他店舗のかけもちで働きに来た子が、うちの店は働きやすいからと言って専属になったり。
スタッフが楽しく仕事出来るにはどうすればよいかを考えるのが、当面の自分の作業。

8月はお盆にスタッフ20人ほど集めて、バーベキューパーティで売り上げの表彰やったりと、
なかなか楽しかった。今度は年末にナイトクルージングあたりでもやろうかなと。

成績上位の花形とスタッフ。

新人さん。

指名率の高いスタッフは、金一封で表彰。
左の黒い人、わし。

ここに店の詳細を書かないのは、ネットとある程度切り離して動きたいから、というのが大きい。
新しい仕事を始めるときは、過去を思い切り捨てることから始まる。
ネットの仕事を始めたときも、ビデオの経験も人脈も全て捨てて、ゼロから立ち上げた結果
それなりの形になった訳で、どこかしがらみを残すとそれが足を引っ張ってトラブルの原因となる。

それにしてもエステとかスパとか、本当は女性ばかりのものじゃないはず。
わしもよくアロマテラピー通うし、あまり細かく書かないが、自分が作るのは
大仰かつゴージャスなエステサロンでなく、カジュアルなスタイルでカップルもOK、
普段着でも気軽にぷらっと寄れるサロン。
大手サロンが高級クラブなら、わしのサロンは立ち飲み居酒屋。

「餃子屋と高級フレンチでは どちらが儲かるか?」という発想だね。
この調子で、この雑記ページは防備録として、極たまーーーに情報追加してゆこうと思う。



2007.7.7
いや〜気がついたら4ヶ月ぶりに書く日記だ。
最近はネットの仕事からだいぶ離れてしまっているが、元気でやってます。

ただいま、某アロマサロンの実店舗を手がけている。
もともとは別な経営者が運営しており、うちの関連会社でホームページの作成代行を
やっていたんだが、売り上げ不振など経営者が諸事情で別な商売に鞍替えすると
言うので、ほとんど原価に近い価格で当方にて引き取った。

実際の数字は秘密だが、いまの状況を簡単に書いておくと、もともとの売り上げが
月120万の赤字店を500万で買い取って、わしの方でテコ入れ始めて二ヶ月弱で
月300万に持って行った、というパターン。ビデオショップでもカラオケBOXでも、
だいたいこのスタイルで億単位の年商を短期間で作ってきた。

安く石を買って磨き上げ、高価な玉を生み出す。商売のリノベーションは自分が最も
得意とする手法なので、今回はビシッと王道パターンにハマった。
最近ずっと遊んでいたので、今回も1億2億は、すぐに稼ぐつもりで日々動いている。

自分にとって、この手のビジネスはシミュレーションゲームの感覚。
信長の野望、三國志、キャピタリズム、MULE、これらシミュレーション系のゲームは、
徹底的にやり込むタイプだが、ここ数年の信長や三國志はキャラゲー化・CPU側に有利な
イカサマゲームと化しており、純粋な戦略を楽しめない部分では物足りなさを
感じていたので、実際にデータを数値化して戦略を作り込むこのリアルビジネスが
一番やっていて楽しい。

お店の売り上げを上げる方法は、まず内部の問題点を全て書き出すことだ。
人的問題、集客問題、不良コスト、店内備品、店内構造、価格設定、競合店舗、
これらを全て数値化し、じっくりと穴が空くまで見つめる。
すると、明らかにおかしな部分に気付く。数字のおかしな部分が光って見える。

余談だがビデオショップのときも、一日中店内を見つめ続けると、どの商品が万引きされたか
直感でわかるようになる。その場所に近づくと、胸騒ぎがするというか光って見える。
店員が不正をしても、これまた何故かわかる。
昔雇っていた店長が売り上げを改ざん、着服していたことがあったが、そのときわしは
家にいて妙な胸騒ぎがしたので深夜に店へ行き、売り上げ表を確認した翌日に再度、
売り上げ表をチェックしたら、全く別な数字に変わっていたことで発覚したり。

おおむね、売り上げを伸ばせる経営者はこういった動物的な直感を持つと思う。
ゆえに、ここで気付かない奴は残念ながらセンスがないので、最初から店舗経営は
避けた方が無難だ。後でトラブルに巻き込まれて潰れる可能性が高い。

かつてエジソンは、「自分は新聞記者に『99%のパースピレーション(努力)を
行ったところで、1%のインスピレーション(ひらめき)が無ければ発明は生まれない』と
語ったら、1%のひらめきに加えて99%の苦労を厭わない努力の人、という美談に
仕立て上げられて真意が通じなかった」と語っていた。
経営も同じく、努力するのは当たり前なことで、天から降りてくる運気というか、
人智の及ばない直感を持たなければ、何をやっても上手く行くものではない。
なので、自分の運の良さを自覚出来なければ、あまり安易な独立はオススメしない。

話はそれたが、今回も色々とデータチェックすると、売り上げの数字がおかしい部分や、
集客に波がある部分がわかったので、それらを全て洗い出して手間をかけていったんだが、
ここではまだ無駄なカネをかけてはいけない。
面白いことに最初からカネをかけると、失敗する確率が高まる。

なぜならば、赤字の店というのは本来のやり方じゃない部分が原因で失敗しているのだから、
そこにいくら大金突っ込んでも、根本の問題を解決しない限りは堂々巡りだからだ。
知恵を使って問題解決すれば、本来の数字に戻ってくる。
まぁ、ある種の医者だな、患者の自己治癒力を戻すのが腕の良い治療方法で、医療費を
ふんだくるために薬漬けにするのはヤブの証拠と。

あとはこれって、年金とか国内の問題にも言えることだけどな。
夕張が破綻したのは、不景気だからでも地方交付税が少ないことでもなく、箱物行政に
無駄な税金を突っ込み過ぎた上に、それを運営管理する公務員の意識が低すぎたためだ。
もしわしが夕張を再建するならば、ソフトウェア開発業の法人税を安くしたり、ボロいビルを
市で買い取って手直しして、市営のデータセンターを立ち上げるなど利益率の高い商売を
どんどん誘致して、情報ビジネス特区にしてしまう。

年商10億のサーバ屋とかゴロゴロいるんだから、これやれば120億程度の負債だったら
10年かけずに返せるだろう。メロンだの映画祭だの、手間の割りに儲からないことばかり
やるあたりが、意識の低さというか根本の問題にもなっているわな。
まぁ、仮に結局、色々と建て直そうとしたところで、自分達の行ってきた過去の非が
露見することを恐れて、色んな形で抵抗したり、足を引っ張ったりするような連中も
いるんだろうが、そんな連中は全てクビにしないとダメ。それが出来なきゃ潰れるしかないわな。
税金で救おうなんてしない方がよいよ、末期ガン患者に抗ガン剤打つようなものだ。

そもそも交通インフラが整っていない地域で、観光で食おうっていうのが無理がある。
自前の施設を作って観光でやってゆこうと思ったらまずはインフラ。「A列車で行こう」か
「シムシティ」「レイルロードタイクーン」あたりやっておけば、当たり前の発想なんだけどね。

話はそれたが、今回珍しく、わしあまり動いていない。
通常はボールペン1本の仕入れ金額からスタッフ一人一人の給与まで全て自分で
やらないと気が済まないんだが、人を動かして数字を作るということをしている。

ただ、わしが引き取る前の経営者は「いかに使えるスタッフを育てるか」ということに注力していたが、
うちのやり方はむしろ「昨日入ってきたスタッフでも、今日すぐに売り上げを構築出来る
システムをいかに作り上げるか」に注力している。
だから同じ立地で同じ商売を手がけても売り上げが倍違うし、そのスピードも圧倒的に速い。
利益率で言うと、さらにコストカットの効果が出て3倍近い差をつけている。
誰でも出来る商売、しかしうち以外が手がければ失敗する仕組みを作り上げるところがミソだ。

いまやっている作業は数百万単位の、事業としては非常にミニマムな商売ではあるのだが、
開始して二ヶ月目で既にもう1ルーム増やす準備を進めている。
年内にはさらにもう1-2店舗出店し、とりあえず年間1億くらいは人任せでも安心して
稼げるようになれば、ぼちぼちというところ。



2007.3.26

本家アメリカ版の「人生ゲーム」が全面リニューアルして、「お金持ちがゴール」の概念が無くなり
人生の達成感を目指すゲームになるそうだ。さすが、アメリカは物事の考え方が先進的だな。

必要な買い物は全てクレジットカードになり、ゲームの指標は人生ポイントという数値が
担うようになっている。
冒険する、家族を大事にする、大学で学ぶ、ビジネスで稼ぐ、というコースを選び、この
人生ポイントを貯めた「人生の充実度」が最終的なゴールになる。

実際の世の中を見渡しても、環境テクノロジーはかなりの所まで進んでおり、
食糧やエネルギー問題が解決することで、あとは必要最低限のお金さえあれば
己の人生をいかにエンジョイ出来るかがポイントになるのだろう。

さて、今日は格差社会と失敗することの重要性について、考えてみたいと思う。

格差社会は問題だという知識人がいるが、自分は何が問題なのかさっぱり分からない。
優秀な人間が認められて裕福な生活が出来るようになることのどこがいけないのだ。

選民意識があるのかと語弊を受けるかもしれないが、格差があるからこそ文化は発展し、
貧困や差別といったコンプレックスを持つからこそ人は能力を飛躍的に向上させる。

そもそも格差格差とは言うが、日本は別にストリートチルドレンがいる訳でもないし、
下水道に住まないと生きてゆけない家族がいる訳でもない。単に贅沢が出来なくなることを
格差と言われてもな。

いくら貧乏だと言っても、テレビ見たり、布団で寝たり、水道水飲んだりは出来る。
具合が悪くなればタダで救急車も来てくれるし、死ねば最悪でも無縁仏になれる。
世界の多くの地域には、それらのことすら出来ずに餓死して、路傍に打ち捨てられてゆく
人たちもいるのに、贅沢さえしなければ必要最低限の生活が出来るのは日本ぐらいだ。

企業のありようを見てもわかるが、従来は家族経営と称して、1割の人間が9割の
人間を食わせていた。
結局その無理がたたって、ここ10年はリストラの名のもと、40歳とか50歳とか
もう後戻り出来ない時期に来た人間を「お前もう要らないから」と放り出す。

某大手メーカーのやり方だが、この道20年のベテラン技術者のクビを切るために
労働組合がうるさいから、自主退職に持ち込むために配置転換で子会社の営業に回す。
朝から晩まで大声上げさせて、バカウスノロクズと罵り、ノイローゼに追い込んで
自主退職させる。

経営者が直接手を汚さずにそれを請け負うのは、リストラ専門の代行会社。
一人退職に追い込むごとに数十万円の報酬を受け取り、自分のオヤジくらいの
年齢の技術者を朝から晩まで罵倒し続けることを仕事にする。
それでいてその大手メーカーの代表者は年収数億の報酬をもらって、経済誌に
エコだの社会貢献だの偉そうな能書き垂れ流して、のうのうと生きている。

このような誰も幸せになれない悲惨な社会は、悪しき平等主義から産まれる。
年功序列の概念、定年まで勤め上げることが偉い事という理想論、これらは全て悪平等だ。
無理してみんな同じ水準に持って行こうとしたから起きた悲劇、努力しない人間も
あえて組織に損害を与えない限りは会社に居座り続けられた今までがおかしいのだ。

大手企業に勤めているというブランドだけにぶら下がり、人間の尊厳を失ってまで
そんな会社に勤める必要なんかないのに、さっさと辞めて自分の好きな仕事や、
ひとまず食い扶持だけ確保して、何か楽しく趣味でもやりゃいいんだ。
会社も会社で、慈善事業やってる訳じゃないんだし、いつまでも体面作っていられない。

そうは言うけどとか、恥ずかしいとか情けないとか、固定概念で物事を考えるから
自殺するまでやっちまうんだ。優秀な人間ほど、そういう会社はさっさと辞めるのも事実だが。

日本には「恥の文化」があるが、自分はこれがそもそもの根源ではないかと思う。
謙譲の美徳と対を成す概念ではあるものの、はしたない、恥ずかしい、みっともない、
臭い物にフタといった行動は、先のリストラ問題も含めて、結局何年、何十年も経ってから
問題が大きくなりがちになる。

ゆえに、まず第一に重要なのは「人が失敗すること」それ自体は別に恥ずかしいことではない
という考え方を前提に置き、「なぜ失敗したのか」の原因を見極めて、同じ失敗を
繰り返さないことに重点を持って行く。

失敗から学ぶことは多いのに、その失敗そのものをさせないことが、結果的に
同じミスを繰り返す愚かな人間を作り上げる。

例えば徒競走でみんな一緒にゴールイン、これは「1位じゃないと恥ずかしい、可哀想」
という概念から来ているが、大きなお世話だ。
徒競走で1位にならなくても、オリンピック選手目指す訳じゃないし、また別な
視点から見れば、1位になることそのものが何かを生み出す訳でもない。

大切なことは、「1位になれない自分は、なぜ1位になれなかったのか」をよく研究することだ。
自分のスタートダッシュが悪いのか、基礎体力が低いのか、それとも1位の奴が
体力的にかけ離れすぎているのか。
その現実を知った上で、それらに対する対策を綿密に取り、それでリベンジして
それでもダメだったらそれも運命だと思って諦めるなり、他のカテゴリで1位になれるものを
探せばいい。

このモノの考え方は、色々な物事に応用が利く概念であり、わしが座右の銘にしている
「彼を知り己を知れば百戦危うからず」にも通じるのではないかと思う。

みんなで手を繋いで1位とか、学芸会はみんなが主役とか、これは単なる負け犬同士の
傷の舐め合い、成功も失敗も生まれず極めて自己満足な低次元で終わってしまうので、
絶対に避けなくてはいけない事なのだ。

最も重要なことは、自ら行動して、失敗を残すこと。
次に、その失敗に対するトライ&エラーの概要を全て記憶して残すこと。

日々の活動において重大な問題を起こす人間というのは、細かいミスが普段から目立つ。
メールの文字を一つ書き間違えた、敬称を略した、電話連絡を忘れた、作業場が散らかっている、
このように日々の作業全般においておっちょこちょいである。
だが、これを「あいつはドジだから」の一言で見過ごすと、それが積もり積もって
致命的な問題を起こすのだ。
したがって口うるさくなろうとも、小さな問題を日々キッチリ詰めてゆく必要がある。

物事の本質というのは、小さきことに隠れている。神は細部に宿るのだ。
いきなり大きな一つの発見をすることよりも、日々小さな発見を積み重ねて行くことが大切。

人生を楽しくエンジョイしようと思ったら、身の回りにある細部の無駄をチェックし、
整理整頓することから始めてみるのも良いな。
その上で、自分が楽しく思える人生ポイント貯め始めればいいじゃないか。

作業場を常に片付ける、掃除する、そういう事の積み重ねが、結果的に人生の達成感に
繋がるのではないかと思う今日この頃。



2007.2.26

ATOK2007を導入した。今回の出来映えは特に素晴らしい。

手持ちのCDなど、アーティスト名とタイトルが日本語+英語だったりする場合、
例えば松山千春のベストアルバムのタイトルが「BEST」だと、昔のATOKは
「松山千春Bえst」のように入ったものだが、今回のバージョンでは、
日本語のアーティスト名と連続してBESTと入れれば、「松山千春BEST」と
一発で適切な言葉を抽出してくれる。

他にも名字を入れた後の名前は、名字を入れたと判断して固有名詞を表示して
くれるようになった。
以前は「さかもとたかつぐ」だと「坂本多化継ぐ」のような動詞や助詞などが混在した
訳のわからん変換だったのが、いまは「さかもと」の名字をいれると、自動的に
「隆嗣-貴次-貴嗣」と、名前変換を優先した動作をしてくれるようになった。

細かい文節の前後を判断してマッチした相応の言葉を表示してくれると、
誤変換の修正で無駄な手順を踏むことがないので、文章を書く人間にとっては
生産性がバッチリ上がってくれる、実に良バージョンアップ。

「コンピュータばかり使うと人は文字を忘れてしまう」と言う人がいるが、わしは別に
忘れたって構わないと思ってる。
大切なのは、その時々に応じて適切な言葉が使えるかどうかであって、必要なときに
必要な場所から取り出す方法が頭脳以外の外部に配置することが出来れば、
そのツールを使えれば済むことだ。

いちいち文字の画数やら横棒1本覚えているか忘れたかで人間性の尺度を測るなんてのは、
ナンセンス。道具は使うためのものであって、使われるためのものじゃあない。

そういう点では適切な言葉が自動的に配置されるソフトウェアというのは、非常に
夢のある完成度の高いツールだと言える。

話は変わるがマイクロソフトにも、こういった心憎い演出をやって欲しいものだ。
Windowsでユーザーが頻繁に使用するファイルやプログラムを自動学習して、
右クリックのシェルに配置してくれるようになると、非常に使いやすくなる。

いちいちショートカット作ったりクイックバーに格納したり、スタートボタンを押して
プログラムを起動するような面倒は無くして、右クリックで手元からアプリケーションが
使えたら、どんなに便利だろう。
あまり知られていない機能だが、近いのはGoogleツールバーをインストールしたPCの場合、
ブラウザ上で任意のテキストを選択して右クリックするとすぐにgoogle検索が出来るんだが、
これはちょっとした言葉を調べるとき、非常に便利。

エクスプローラ上やデスクトップ、ブラウザ上での右クリックによって、その配置が
適切に換わるような学習機能があると、まさにパーソナルコンピュータ。
そこには検索窓もあったりして、全てがワンクリックで作業が完了すれば理想的。
WindowsVistaの何がクソOSかって、XPよりもクリック作業を強いられる回数が倍増して、
平時の作業生産性が一気に落ちた点に尽きる。

あとは64bit対応をもっと進めて、1台のPCにメモリ16GBとか32GBが標準搭載になって、
そこに10Gを越えるRAMディスクを配置出来るようになれば、たいていのソフトは
メモリ上にインストール。HDDはあくまでもミラーリングのバックアップで。
そしたら通常使うようなアプリケーションの起動は全て0.5秒くらいになる。
実際に、わしRamphantom使って、ブラウザのキャッシュや 検索用インデックスの一部を
メモリ上に置いているんだが、Vista64bitは対応していないのが残念。

また話は変わるが、i-ramも販売が終了してしまった。
http://iram.s237.xrea.com/
このブログは、わしが市井の名も無き自作マニアとして遊びで書いたものなのだが、
どうやらNANDフラッシュメモリを搭載したシリコンディスクのSSD(Solid State Disk)の
登場によって、メモリを使った自作マニア心をくすぐる遊びは終了してしまうようで残念。

SSDの登場でi-ram販売終了の報を聞いたとき、ICQの登場でチャットが死滅したときのように、
そう、それはまるで「どこでもドア」が発明されたために、廃線になってしまった銀河鉄道を
見るかのような寂寥感を覚えるのであった。

ただ、SSDって本当に速いのか、ちょっと疑問ではある。
昔、CFカードにWindowsをインストールしてIDE起動してみたら、泣けるほどに遅かった。
I/Oボトルネックを考慮しても、フラッシュメモリ自体の速度はどうなのだろう。
PCIバス直結でSO-DIMMの256Mをキャッシュに用いたRAIDボードは超高速に動いたが、
それでもHDD側のSATAインターフェイスの速度が逆にボトルネックになってしまった。
SSDに用いるNANDメモリがどれくらいのパフォーマンスを引き出すか、注目している。

デスクトップ検索用のインデックス領域などでHDD以上の高速度を求めるのであれば、
通常のDDRメモリに大容量の領域を確保して配置するか、NANDが高速に動くのであれば、
何も速度の遅いIDEやSATAなど使わずに、PCIバス直結のハードウェアが使えれば良い。

昔、メルコからEMJというハードウェアが出ていて、これはPC9801に搭載されていたPCIバスの
祖先みたいなCバスにこのボードを差し込むだけでRAMディスクが作れる、i-ramの元祖と言うべき
優れもののハードだった。
これにATOKなどのFEPを組み込んで高速動作させていたんだが、この発想自体は15年前以上
前の話。昔の方が、ハードウェア周りの発想は柔軟だったな。
これらをソフトウェアでなんとかしようとしているのがマイクロソフトなのだが、
それにはまず64bit対応が最優先だ。

技術的な話を書くと、どうしても専門用語が多くなるが、これも興味のある人は
すぐに調べることが出来る良い時代だ。
うちも近々、こういった方面のサービスを、もう少し拡充してゆこうと思う。




2007.2.5

キングソフト社のオフィスソフトの配信、開始しました。
わしも今回、気合い入れてコラム書いています。
ご存じですか?知らないうちに「買わされている」高額なオフィスソフトの実態。

実際問題、オフィスはOffice97のあたりが一番使い勝手よかった。
あれでも無駄な機能が多かったので、最低限の機能だけに絞った、
今はほとんど市場で見かけない、マイクロソフトWorksでも充分だった。
(市場で見かけないのは、こればかりが売れてしまうと儲からないためだが)

エクセルで請求書作って、関数使って計算して、ワードでFAX送信表や業務連絡書作成して、
たまにパワーポイントでプレゼン資料作って、あとはそれらをPDFで出力が出来れば、
別にマクロ使ったり、ホームページ作成機能やネットワーク共有なんてのは
全く要らなかった。
見栄えのいいプレゼン作るときは細かい文字詰めなどの設定が出来るイラストレータの方が
全然よいし、帳票作るなら会計ソフトの方がよっぽど使えるしな。

いちおうこの10年、オフィス95、97、2000、XP、2003と全部買ってきたが、97以降は
どれもこれも重くなるだけで何ら買って良かったと思えるメリットは無かった。

一昨年のセキュリティソフト販売では、わしNHKやら日経やらマスコミ100名以上の前で
セキュリティ業界の問題点に関する演説ぶちかまして、業界の改革に向けての
バックアップしてきたつもりだが、今回はこのオフィスソフトについてもどんどん業務改革を
進めてゆこうと思う。
もっと沢山の業者が参入して、価格面でも機能面でも洗練されてゆかなくては、業界が
死んでしまうからな。

この世において最も愚かなのは、裸の王様を見て見ぬふりを決め込み、
薄っぺらな美辞麗句を並べ立てて刹那的に今だけをやり過ごせばそれでよしとする、
寄らば大樹の陰が全てな蒙昧主義者どもの跋扈だ。

本来の軸がぶれ、状況が悪化しているのにも関わらず何も対策を取ることなく、
耳障りのよい言葉の羅列で誤魔化し、状況悪化を知らぬはトップばかりなり。

その結果、それに関わる全ての人が迷惑を被り、その担当者は最後に
悪化した腐れ状況の中で処罰される。
そして本当の責任者は担当者に罪をなすりつけ、うやむやの中で逃げてしまう。

戦時中の大本営に始まり、牛乳屋やハム屋、ガス屋に洋菓子屋と、組織の終焉を迎える
きっかけを産みだす体質を生み出すのがこいつらである事に、何も変わらないじゃないか。

Vistaを発売したマイクロソフトだが、来年はビルゲイツが引退してしまう。
わしは彼を尊敬している部分も多大にある。ゆえに直接の批判をするつもりは毛頭なく、
その矛先はむしろそのゴロついた取り巻きにある。
彼のいなくなったマイクロソフトほどつまらないものはないし、同時に彼の目には
既にマイクロソフト本体の未来も見えているのだろう。

さて、冒頭のオフィスソフトですが、通常業務には全く差し支えないレベルで、
サクサク動いてくれます。
細かい不具合要望も着々と改善されますので、どんどん使ってみてください。
MSオフィスの10分の1の低価格で、ワープロと表計算だけなら3480円でOK。
コストパフォーマンスは充分です。

キングソフト社の説明ページを開く方はこちら
キングソフトオフィスをダウンロードする(約38MB)



2007.1.31

さっそくWindowsVista、Ultimateの64bit版をインストールしてみた。
なんだこれは。

ハッキリ言おう、ビスタで作業効率が良くなると思っている人、むしろ使うと
逆に効率が落ちるので、まだ使っていない人は入れない方がいい。
特にWin2000やXPの操作性に慣れた人ならば、後悔することウケアイだ。

エアロデスクトップは邪魔だったので初めからどうでもいいんだが、
細部のユーザーインターフェイスが非常に悪化している。

一例として、アイコンの大きさなどは一度決めたら頻繁に変えるものではないのに、
マウスで右クリックした際に表示されるメニューの一番上である、最も頻繁に
使用する場所へそのアイコン変更機能が配置されている。
デスクトップで右クリックするとそこは「アイコンの整列」ではなく「アイコンのサイズ変更」、
わざわざアイコンの大小サイズを毎回選ばせるような構造になっているのだ。

それほどまでにビスタのユーザーは毎日、アイコンの大きさをグリグリ変更して
悦に入るのか?全く理解が出来ないインターフェイスだ。

そしてフォルダ間の単なるデータ移動をするだけなのに、毎回デスクトップが
暗くなって「本当に移動してもよろしいですか?」の警告画面が3-4回続く。
最初に移動かけると、
「移動しますがよろしいでしょうか?」
さらにOKボタンを押すと、また画面が暗くなって
「管理者権限お持ちですが、問題起きる可能性あります。移動してもよいですか?」と、
何度でも聞いてくる。

AフォルダからBフォルダにテキストファイルを移すだけなのに、まるで
「ここまで言ってもOKボタンを押すんだから、何か起きたときの責任は
全部お前にあるからな」と誘導尋問されているようだ。

この警告画面を表示させるUAC機能は、作業工程が増えるだけでなく、利用者に
罪悪感までも植え付けるクソ仕様だ。
しかもこのUAC、邪魔であっても切ると通常のセキュリティまでもが低下するだけでなく、
ビスタそのものが不安定になるというオマケつき。

次にHDDの内容を表示するエクスプローラ、これも直感的どころかファイルの
場所を探しながら考えて操作しないと、どこに必要なファイルがあるのか
わからなくなってしまう。

OutlookExpressのアイコンのデザインも手紙の形だった前回と違い、
フォルダファイルの画像が破損した出来損ないのごとき形になって
より難解な見た目に仕上がっている。

公衆トイレの男女区別はネクタイ姿の黒が男性、スカート姿で赤が女性という、
いわゆるピクトグラムによって直感的に分かるのが優れたアイコンデザインだが、
今回のビスタアイコンは便座の形を見てトイレの男女を見分けろというほどに、
とても深く考えさせられる出来映えだ。

以前、マイクロソフト社の入社試験をテレビでやっており、
「富士山をブルドーザーで最も効率よく移動させるのにはどうすればよいか?」とか、
「3つの部屋にある5つの電球を2回の出入りで全て点灯させるにはどうするか?」
「マンホールのフタを安定させるにはどうすればよいか?」といった
とんちクイズのような内容だったが、なんとなく理由がわかった。
そういうネタを毎日考えているような連中が作ると、このような禅問答OSが出来るに違いない。

IEブラウザも、わし「お気に入り」はショートカットで開いているし、「戻る-進む」機能も
マウスについているスイッチで操作するから、このボタンあるだけで邪魔。
だが、今回のIE7からカスタマイズで外せない改悪仕様になっている。
しかもそのボタン、デカイままで小さくすることすら出来ない。
おいおい、この邪魔なボタンこそ右クリックでもなんでもいいから、小さくさせろよ。

さらに誰も使わないMSNの検索ウィンドウも外せないようになっており、
何よりgoogleとヤフーのツールバーを入れると、ブラウザがバグってメニューの配列が
めちゃくちゃになって壊れたまま表示されるようになるのは、マイクロソフト伝統の
他社ソフト排除仕様ですかね。

こうしてみると、昔ビデオデッキが高機能化し、細かいボタンが多くなりすぎて
売れなくなったときにバカ売れしたのが、再生・停止・早送りの三つのボタンがデカく
配置してあるだけの超シンプルなビデオデッキだったことを思い出す。
一部のマニアを除いて、一般の消費者はこれで充分であった。

わしは仕事上、一通りのOSを試す必要があるので試しに入れたが、ファイルの
検索機能や処理速度も含めて、XPをチューニングした方がよっぽど快適に
使えるので、残念ながらビスタは今回捨てて、XPに戻した。

インストール後に後悔している人たちの声をネットで見て、理由がよくわかった。
褒めちぎっているのは広告代受け取っているマスコミの提灯記事だけで、
ビスタにしてよかったというユーザーの声が全く聞こえないという、
非常に愉快な状態になっている。
もう、ビルゲイツは開発そのものにすらタッチしていないのだろう。
彼のいないマイクロソフトは、大企業病から抜けることは出来ない状態になっているようだ。

サービスパックが出てから入れるという人もいるようだが、セキュリティはともかく、
根本の問題は解決しないだろう。
下手すると5年後、「無かったこと」になっているOSになるのではないだろうか。

あと数年以内にはgoogleがOSを出してくる可能性も高い。
googleがLinuxをベースに、極めてシンプルな使い勝手の、低価格または
無料のOSというスタイルでリリースして来た場合、一般ユーザーがそっちに流れる
可能性は非常に高いだろうな。

さらに近日、オフィスソフトについても大きな業界再編が待っていることを付記しておく。
わしは今回、ビスタだけしか買わなかったが、Offiice2007のインターフェイスはもう
情報サイトで見るからに使いにくかったので、初めからスルー。
昔のシンプルで軽いバージョンに戻して欲しいと願うユーザーは少なくないはず、
ウチはその期待に応えてゆけるようにバックアップフォローしてゆきたいと思う。

今回の話は単なる愚痴ではなく、自分にとってもちょっとしたビジネスの前哨戦となる
話なので、他人事ではない。気合い入れてゆきます。



2007.1.22

テトリス999ライン突破記念。


レベルカウンタは99を越えて136でストップ。
つか、もう面倒臭くなって途中で投げた。

ラインが999を越えると速度的にも同じパターンの繰り返しで、
あとはひたすらエンドレス。
最初の200を越えるまでが厳しいんだが、それを越えて基本動作を
見切ると、あとはどのテトリミノを組み合わせればどのような展開で
ハマるかが頭の中に浮かんでくるので、次にやってくるテトリミノの
表示が出た瞬間に当てはめる場所へ持って行くだけ。

レベル999まで持って行くには、最低でも10数時間、根性で続けるしか
ないんだが、わしそこまで時間ないのでこれでテトリスひとまず卒業。

コツとしては、3段以上を消せるのは■■■■のテトリミノだけなので、
逆にこれを狙わないようにして、原則として2段以上は空けないことかな。

上のゲームオーバー画面でも、下の方から空きブロックを2段-1段-2段-1段と
少しづつずらしているのがわかると思うが、100ラインを越えたあたりから
ほとんど瞬間的にテトリミノが一番下まで落ちてくるので、一気消しを狙って
タイミング的に■■■■が来ないと、わずか5秒くらいでゲームオーバーに
なってしまうのを避けるため、常に1段or2段を消せるようにしておくことだな。

一般的には、左下から順番に積んでいって、右端の一列を残しつつ、
タイミングを見計らって一気に4列消しを狙うのがセオリーなので、
むろんイケると判断したときは、連続4段消しもやるようにする。

そのためには、テトリミノを縦に積まず、常に横に平たく積み置くことが肝心。
どうしても見た目が派手になるので縦に積みがちだが、鉄則は横積みで地道に、だ。

ちなみに対戦ではレート6200-6400前後をうろうろ中。
5800-6000レートまでは、適当に相手潰しているとそこそこいけるんだが、
さすがに6200を越えると、なかなかレートが上がらない。
自分よりも低いレートに負けると一気に数値下がるので、6800とか7000越える
連中に勝ち続けないといかん。

特にレート7000を越える相手の中には、常人を越えるスピードで積んでくる奴もいる。
わし対戦中に相手の動作をWebカメラに収録して、戦い方を研究したりして
いたんだが、生まれつき手の早い奴は早いんだよなぁ。

ちなみに自分の戦法としては、やはり4段消しはあまり狙わずに、2-3段消しを
連続で行えるよう、ずらし積みを行うことにある。
2段消して少しずらして3段消すと、相手の妨害ブロック分がバラバラに
積んでくれるので、4段を2回連続消しとかやるよりも逆襲されにくいんだ。


しかし、さすがにテトリスは飽きてきた。
次はさらに奥の深い、囲碁でもやろうかな。



2007.1.20

やっとwiiを購入。

ゲームキューブのときは発売日当日に買えたというのに、今回は
別件で店に立ち寄った際、たまたまアナウンス入ってきて買えた。
それにしてもレジに並ぶわしの前と後ろは転売中国人とホームレスで、
店員が彼らに売る売らないで揉めてグダグダ。

わし去年から任天堂の株主なんだが、せめて株主優待で購入優先チケットくらい
出して欲しかった。なんで株主が異臭放つコジキに囲まれて、発売日遅れで
投資先の製品買わんといかんのか、困ったもんだね。

さて、wiiスポーツとはじめてのwiiをやってみたが、筋肉痛になるぐらい遊べて、
新システムのハードが出す最初のソフトとしてはまずまずの出来。
あとはブラウザで、サイトを眺めてみたり。
55インチのプラズマでyoutubeなどの動画配信サイトを見ると、動画部分は
21インチ前後のサイズで番組見れて、なかなか面白い。

wiiスポーツ、どこかでこのインターフェイスを見たことがあると思ったら、
テレビに繋ぐとジャッキーチェンがエクササイズを教えてくれるXaviX(ザビックス)だ。

ちなみにXaviXのメーカーは、初代ファミコンを作った開発チームが任天堂を
退社して作った会社だったりする訳だが、wiiスポーツはこれを取り込んだようで、
横井哲学がここにも生きていると感じた次第。
もともと、故・横井軍平氏はゲームで医療のリハビリや人間の能力を高めることが
出来ないかということを考えていたんだが、wiiで実現されそうだ。

ただし、運動だけに特化したXaviXと違い、wiiはコントローラ自体がシンプルな
構造にあるため、様々な形に変わる能力を秘めている。

例えば高速通信機能を持つこのwiiという端末が、国内だけでなく海外も含めた
一般家庭に数百万台、数千万台単位で浸透しつつあるという点において、
アップルやインテル、マイクロソフトがOS開発の最終目標としていた、家庭で誰もが
使う端末、すなわちリビングPC市場を制覇することを意味する。

実際、ファミコンの浸透ペースを遙かに凌ぐ勢いで実売が進んでいる訳だから、
すさまじい規模の情報ネットワークが構築されることになる。
昔、ファミコンの時代にも衛星放送や電話回線を通じたオンライントレードや
キャプテンシステムの模倣、ラジオ放送のセントギガを買収して音楽サービス配信を
試みたものの、回線インフラが貧弱かつ高価で失敗、20年前の発想としては
時代が早すぎた訳だが、今なら充分イケる。
やはり、あらゆる技術は「枯れた」あたりが一番、使い頃だということだね。

アップルはいま、iTVという専門端末を販売して映画を各家庭に配信しようと狙って
いるが、日本ではむしろwiiで実現されるのかもしれない。
さっき書いたように、わしはオンライン動画をブラウザ経由でwiiで視聴したりしているが、
これ拡張端末にHDDを繋げるようにして、動画ブラウザなんか作ってくれたら
もうHDDレコーダも要らなくなるかもしれないな。

今は「HDDは壊れるからwiiに入れない」という方向性のようだが、ならば壊れない大容量
ストレージならばよい、という意味でもある。あと数年もすりゃ、SDカード等を使って
100GB超の大容量ストレージを作り出すことは容易になるだろうから。

他にも、例えばDS料理ナビの進化版で食材を人数分入れてボタン一つ、
その食材を自宅に届けてくれるようなショッピング番組も持つことが可能だ。

Miiを使ったアバター機能やメールの通信機能を見れば、このまま国内に
無線LAN端末が浸透することで、ほぼ無料利用に近いテレビ電話的な使い方も
出来るようになる。
既にポケモンはDSの通信機能を応用した音声会話を実現しており、普段の
生活範囲においては、この音質レベルで充分使えるものに出来そうだ。

流通や情報を各家庭に送るためには、まずその情報を受け取る端末が必要と
なるが、それを担う可能性を秘めたハードという点で、非常に着目している。
オモチャの皮を被った、非常に優れた情報端末だ。

2004.12.13の日記に、右脳を鍛えるゲームがヒットすると書いておいて、
2005年の後半から2006年にかけて、まさにこのシンプルな脳ソフトが大ヒットした。
DSの奥深さには当時から感動していたが、わしはこのwiiが数年後、単なる
ゲームとしてではなくリビングPC端末としての底力を見せている気がする。

温故知新は、全ての道に通じるね。



2007.1.15

正月は生け花にチャレンジしてみた。



使った花は、ユリ、ラン、マツ、キク。
他に、せんりょう、小松、牡丹、水引細工などを投入。

生け花の基本は真・副・体、すなわち天・地・人を現す。宇宙観ですな。
ちなみに今回は、横とか斜めとかから見ると、あまり美しくない。
極めて二次元的に、正面から見たときの見栄えを重点的に工夫してみた。

やー、ショールームとかで飾ってある花は、よく立ち止まって眺めてたんだけど、
生け花そのものをやるのも楽しいね。フラワーアレンジメントとかもいいなぁ。



2007.1.3

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

昨年は健康食品の販売会社設立や、医療関係のコンサルで患者さんの
集客倍増に成功して記録を叩き出すなど、自らの新しい側面を見せつつ、
無事、黒字決算の結果を出せました。
一芸は多芸に通じる、一つの仕事を極めれば何にでも応用が利くものです。

現在も進行中の新規案件があるので、従来のサービス増強と平行して
形にしてゆこうと思います。
中でも少し前に、某社から技術インフラに対するサポートアドバイザーとしての
依頼が入ったので、細かい部分のアプローチなどを経てβ版まで到達、
ただいまテスト中です。やはり人間、物事を創造しているときが一番幸せですな。

さて今年の抱負ですが、「粛々」と。これがテーマです。
今年からは、色々な意味で業界が大きく再編されてゆく時代に突入します。

団塊世代は男性だけで約100万人おりますが、この方々が3月に退職することで
その大半が消費活動を抑え始めます。
社会活動において個人の財布からの消費だけでなく、領収書を経ての社用消費も
非常に重要ですが、これがガッツリと消失するということです。
年金の先行きを考慮すれば、将来設計を考えて豪勢な生活を行う状況ではないのも
至極当然の事です。

今年の新卒人口は団塊世代の約半分ですから、新旧トコロテン式に入れ替わったとしても
大ざっぱながら50万人分を越える、あらゆるビジネス市場が消失します。
新卒は女性も含むゆえ、とりあえず最初の3-4年は消費人口の均衡を保ちつつ、
結婚退職でその新卒女性が減って行く2010年あたりからボディーブロウのように
効いてくるので、いま既に手を打たないと間に合わない。

いわゆる2007年問題というやつです、これは技術的な部分を修正すればなんとか解決した
2000年問題とは根本的に趣旨が異なるのがやっかいで、解決させるには日本の税金を
いまの半分くらいにして消費税も撤廃してどんどん購買意欲を沸かせないと無理。

なのに政府は消費税を上げて、残業代をカットし、一般消費者の購買意欲を削ごうとしている。
規制緩和すること以前に、天下りやらコネといった努力以外で得た既得権益に乗っかって
安穏としている連中を破壊する方がモアベターでしょう。
社会経験のないボンボン総理大臣がこの舵取りを続ければ、今の内閣は先行き微妙です。

さて話戻って、具体的に今年以降どのような問題が起きるか、居酒屋を例に挙げてみますか。
ここで飲む市場が数十万人規模で消失することで、店舗本体の経営不振もさることながら
そこに納入している酒屋の経営や、おつまみ納入元の食品輸入などにも連鎖して
影響が出てくることは避けられません。酒屋自体、既に免許の規制緩和でかなり打撃を受けています。

さらに社用族御用達のタクシーも乗客が半減、駅の売店で売っているスポーツ新聞も
数十万部単位で大きく部数を落として広告費激減、結果的に広告を出している
吉原のソープランドも社用族ともども来客が減ってゆくといった、まさに
「風が止まって桶屋が潰れる」スパイラルのごとく、あらゆる業種に連動した
収益損失が発生してゆくことを想定して動かなくてはいけない。

バブルの時代というのは良しにつけ悪しきにつけ、当時働き盛りであった彼らが
壮大なる無駄使いとも言える消費を行ったからこそ、もたらした経済繁栄でもありました。
単に土地の投機だけで膨らんだ話だけではなく、衣食住全てにおいて日本史上いや
世界史から見ても希なる、最も物欲と消費活動に満たされた時代であったのです。

戦後の国内成長を底支えした世代の消費人口が大きく減ってゆくこれからの時代、
リスクをかけて大きく稼ぐことよりも、いかに元ネタを減らさず堅実に増やす方向に
持って行くかが生き残りのキモとなりますが、その辺の戦略はまた近いうちに
記したいと思います。

何ら根拠も見通しもないまま、脳天気にハッピーな話ばかりしていると後で
泣きを見ることになりますから、やはり現実を見据えて冷静な対処が必要な時期に
差し掛かっていると言えましょう。

とまぁこんな話をしながらも、人間には知恵があります。テクノロジーを駆使して、
100人でやっていた仕事を10人で出来るようになれば、消費人口が減っても得られる
利益は大きいはず。
そういった視点から見ればそんなに悪い時代ではないのかもしれませんし、自分も
その一助となるインフラを作り上げて行きたい。
6年前に当時やっていたビデオ関連のビジネスを全て手放して、会社組織や仕事の流れを
Webベースに切り替えるといった劇的な改革を行ったのも、そんな発想からです。

時代は常に5年後からついてくる。
燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや、目線の低いことばかりに囚われることなく、
もっと遠くの大局を見据えて日々積み重ねなくてはいけません。

ひとまず今年は、従来以上に派手さを求めず、超地味かつ超堅実にやる。
いかに目立たず着実な成果を生み出すことが出来るか、「粛々」をテーマに
進めてゆきたいと思います。